(さくら道の前篇はこちら) 20:00 右側の道の駅白鳥に到着。 エイドの右隣でおじさんたちが焼き肉をしていて、ホルモンとビールをいただく。酒飲みすぎ! あとは、カロリーメイトとホットミルクティーを。 酔っ払ったおじさん達と他愛もない会話をして和む。 制限時間に余裕がないのは間違いないが、それを気にしすぎても仕方ないので、今を楽しんで進もう。 寒くなってきたので、パーカーのチャックを上まであげて、フードをかぶる。 20:54 高鷺商工会前を通過。 エアサロンパスをかけたかったが、ない。 次のエイドに置いてあることを期待しよう。 温かい紅茶とコーラとクッキー3枚をいただく。 ここは提供物が少なめなので、 そのおかげで長居せずにさくっと出られた。 いろいろ飲食物があると、 それにつられて、ついつい長居してしまう。 道端で咲いている夜桜が綺麗。「さくら道」という大会名のとおり、レース中に桜を見れるのはいいね。 標高が上がるにつれて、ラジオの電波がつながらなくなってきた。 21:48 消防高鷺方面隊エイドに到着。左手のちょっと大きめのエイド。 豚汁におにぎりを浸して食べる。 夜も深まってきたので、ついにコーヒーを解禁。 このレースで初めて飲む。 外は冷え込んできてるというのに、なぜかやたらと喉が渇く。ひょっとしてビールを飲み過ぎたせいか? 走りながらこまめに水分補給をするために、空のペットボトルに水を入れてもらって、持っていくことにする。 隣りのイスに座っていた、過去に2回完走してるランナーに話を聞くと、ここまで過去のレースよりも早めのペースで来てるそう。 「まだ余裕ありますよ」 と言われ、ちょっと安心する。 ここにはエアサロンパスあったので、かけておく。 22:39 ひるがの高層湿原植物園を通過。小エイド。 豚汁を飲んで、水を補充して、すぐ出発。 やっぱり喉がよく乾く。空気が乾燥してるせいか? ここからは下りのようなので、ペースをあげていこう。 外気温は4度。寒すぎ。 23:37 民宿山谷 車庫を通過。 砂糖入りのコーヒーと、板状のチョコレートを食べる。 寒いので、レインウエアのパンツを履くことにする。 外は0度近くまで気温下がってるようだ。 着替えてる間に、うしろから5~6人に一気に抜かれた。 他のランナーよりもエイドの滞在時間が長い気がする。 エイドの数が多いから、滞在時間は短くしないとな… あと8kmで大エイドの荘川桜だ。 貯金が増えてるといいんだけど… ラジオが全くつながらない。 そのせいか、かなり眠い。 エスタロンモカを飲むことにする。 0:09 左手の牧戸交差点を通過。 前のエイドからすぐだった。 コーヒーに牛乳を入れて飲んで、すぐ出発。 「外の気温は0度だよ」 とスタッフが言ってる。真冬か! レインウエアのジャケットを着ようか… コーヒーを飲んだから今は温かい。 まだ様子を見ることにしよう。 0:58 荘川桜に到着。大エイド。 預けてた荷物を引き取るが、中身は飲食物がほとんど。防寒用のウエアを入れておけばよかった。 預け荷物の中に、エナジードリンクが入っていた。 しかし吐きそうになったのでやめる。 味は好きなんだけど、 エナジードリンクは胃に優しくない。 やはり寒いので、レインウエアのジャケットを着ることにする。これで暖かくなってくれるといいんだけど… それなりのスピードで走っていても体の冷えを感じる。 特に下半身がまずい。 荷物を出し入れしてるうちに時間を消費してしまい、 ここには15分も滞在。やっぱり長居してしまった。 自分のような遅いランナーはエイドの滞在時間を極力減らさないといけないのに… エイドに着いた時は他のランナーが大勢いたが、 出るときには誰もいなくなっていた。 次の関門の白川郷が6:30。 30kmを4時間30分だから、あまり余裕はない。 だいたい下りだから関門には間に合うだろうけど 貯金を減らしそうな予感。 2:05 福島保木トンネル入口を通過。 順位を聞いたら、92番とのこと。 まだ後ろにもランナーはいるようだ。 ガンガン抜かれてるから、ブービーあたりかと思った。 温かいお茶をいただいて、あとはストーブで暖を取る。 下半身の冷えがひどい。 エイドのストーブで温まっても、 走りだすとすぐ冷えてしまう。 なんでこんなに冷えるんだろう。 エアサロンパスを頻繁にかけ過ぎたせいか? 去年のUTMFでは、上にレインウエアを着れば、 夜の冷え込みを全く感じなかった 2日目夜の杓子山は0度だったから、気温は今と同じだ。 今回は、そのときと同じ感じのレイヤリングなのに、 段違いに冷える。 なぜだ? こんなに冷える理由を考えていると 重大なことが頭から抜け落ちていたことに気がつく。 オレ、病み上がりだった! そうだ! ほぼ風邪が治ってたから意識してなかったけど、日中から夜間にかけての20度近い気温変化と、レースでの体力消耗で、体が弱って風邪がぶり返したんだ。 「寒い」んじゃなくて、「寒気」だ! なんで、もっと早く気がつかなかったんだろう。 体調を考慮して、早めに厚着しておくべきだった。 いや、そんなことはどうでもいい。 それより、バッグに厚着するウエアが入ってない。 9km先のエイドに冬用タイツを預けてるだけだ。 まずい。どうする…? 2:49 電発御母衣記念公園電力館に到着。 コースからだいぶ中に入ったところにある建物。 建物の中に入るまでに時間をロスした気がする。 次のエイドまで3.8kmで、あまり遠くないから、立ち寄らずにそのまま次のエイドに行ったほうが良かったかもしれない。 大きな暖房があるので、震える体をしっかり温める。 まあ外に出たら、またすぐ震えだすんだけど… 自分にしては珍しく、食欲がない。 まずい。風邪がぶり返してきてる! 3:58 平瀬温泉白山タクシーに到着。 ここに着くまで長かった・・。 3.8kmに1時間もかかった! 一体、自分は何をしていたんだ? さっぱり思い出せない。 眠かったんだっけ…? なんにせよ、この区間で貯金を一気に減らしてしまう。 建物の中で、タイツをC3Fitの冬用に履き替える。 寒さが軽減されることを祈るばかり。 奥で寝てる人がいる。 仮眠なのか、リタイアなのかわからない。 病人の自分も本来寝るべきなのだが、 寝ている時間の余裕はない。 着替えたあと、外でお粥を食べる。 とにかく寒いので、エイドで一旦動きを止めると、 走りだそうとしても足がすぐ動かない。 白川郷まで16kmもあるのに、もう4時。 残り2時間半しかない。 いかん! 平瀬エイドを出て少し走ると、T字路にぶつかる。 右折するか、左折するかで悩む。地図を見ても判明せずオロオロしてたところ、うしろから来た女性ランナーに右だと教えてもらう。助かった。 4:50 左手の小坂建設骨材ヤードを通過。 スタッフから「残り9.5kmです」と言われ、かなり焦る。残り約1時間30分だから全然余裕ない。 隣にいたランナーと「余裕ないですね..」と話す。 ここのエイドではかなり弱気になってたが、 「大丈夫、きっと間に合いますから!」 と男性スタッフに励まされ、ちょっと元気になる。 (惰性で歩かずに、踏ん張って走ろう!) と気合を入れる。 5:40 曲がり角の右側にある荻町合掌の里入口を通過。 前のエイドでの励ましのおかげで、ここまでの5.2kmはゆるい上りも含めてほぼ全部走り切った。 体調はどんどん悪化しているが、 心を決めればなんとかなるもんだ。 次の関門まで4.3kmなので、関門には間に合うはず。 少しほっとする。 とはいえ、貯金がほぼ0なことには変わりない。 ペットボトルにお湯だけ入れてもらってすぐ出発。 「熱いですよ!」 とスタッフに言われたけど、ホントに熱湯だった! しばらく走ると、白川郷の村が見えてくる。 さっきのエイドで「関門には間に合う!」と気が緩んだせいか、白川郷の村に入ってから歩いてしまう。 6時を過ぎて、もうすっかり明るい。 早朝の白川郷は写真を撮りたくなるような美しさ。 しかし体調悪すぎて、写真を撮る気力もない。 歩きながら、次の関門に着いたあとのことを考える。 白川郷の次の関門「大鋸屋」へは、40kmを6時間で走る必要がある。キロ9分ペース。 通常であれば、キロ9分というのはかなりノロい。 しかしこのときは、最悪な体調と残りの脚力を考えると (厳しいか…) と思った。 「おはようございます」 なにか作業をされてる村の方と目があったので挨拶。 挨拶しながら、白川郷でリタイアしようと決めた。 6:25 白川郷に到着。関門5分前。リタイアを告げる。 テントの中にマッサージ用のベッドがあったので、 毛布にくるまって倒れるように眠る。 「宿に移動しますよー」 どれだけ寝たのかわからないが、 スタッフに起こされて、クルマに乗る。 そこから車で移動。揺れがすごくて吐きそうになる。 途中に立ち寄ってくれたコンビニのトイレで吐いた。 今までレース中に吐いたことは一度もない。 ただ信越五岳の時のように長時間レースのあとに車に長く乗ると、酔って吐くようだ。覚えておこう。 ログハウスのような建物に到着。 シャワーを浴びたあと、先に来ていた男性3名と談笑。お互いにリタイアの傷を舐め合う。 10時頃に、送迎車が到着し、宿へ送ってくれた。 宿に着くと、布団に倒れて泥のように眠る。 「顔色悪すぎ。ってか、真っ白だよ!」 一緒に宿に来たランナーに心配されてしまった。 次の日。 完全に風邪がぶり返してて、猛烈に咳が出る。 この日は、雨の中、植樹。 植樹に向かうバスで隣りに座った人に話しかけたら、沖縄のT.O.F.R.とクレージーランをどっちも好順位で完走した方だった。 年間30本近くのレースに出てるそう。 自分もレース数は多いほうだが、上には上がいる。 オススメのレースを聞いたら、隠岐の島ウルトラを薦められた。ローカルで応援がいいとのこと。来年、行ってみよう。 (追記:翌年行きました。レース記はこちら) 植樹は、雨ということもあってか、あっさり終了。 すぐバスに戻って、閉会式会場へ。 完走者は順位で席順が決まっている。 リタイア者は、うしろの自由席。 完走者を眺めながら、敗北感を噛みしめる。 閉会式のあとは、立食のランチ。 終了後、バスで名古屋へ戻り、東京へ帰った。 _ _ _ 今回の反省点。 ・体調が万全でない時は、普段よりも寒さを感じるので、ウエアを手厚くする ・体を一旦芯まで冷やしてしまうと、そのあと暖房で一時的に外からいくら温めても、すぐ逆戻りして効果ない。面倒臭がらずに早めの厚着しておく。寒さを感じるくらいなら、暑くて汗かくほうがまだマシ。 ・足が元気な前半に、跳ねるように走ってしまう癖を修正しよう。もっと省エネで効率よく走れるように。 ・エイドの滞在時間をもっと短く。特に預け荷物の出し入れと、着替え。 ・マッサージは時間ロスするけど効果ある。施術者が素人ではなくてプロだったら積極的に受けたほうがいい。 ・ラジオの電波がつながらなくなって他の局を探す作業は面倒なのでやめる。そういう時はipodでpodcast聞く。 ・日中はいいけど夜は酒飲むのやめよう。眠くなる。 それはさておき、 完全に風邪をぶりかえしてしまった。 2週間後の萩往還までには体調戻さないと… 追記)萩往還250kmのレース記はこちら |
by おすもーさん
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