でかい山を超える22kmの区間 (武尊山skyview編を最初から読む方はこちら) まず、浅松山のCPまでひたすら9km上る。 どこまでもだらだらとしたゆるい上り。 単調。退屈だ... 眺めがいいわけでもないので、ずっと下を向いて、 ラジオに意識を集中させて、ひたすら登る。 ちんたら上っていたら、 スイーパー集団に追いつかれそうになる。 少しだけ心を入れ替え、歩くスピードを上げる。 2時間ずーっとゆるゆる登り続けて、 107kmのCP「浅松山」に10時頃に到着。 ここからゴールまでを担当するスイーパーがいた。 このレースはスタッフが少なくて、 人によっては4区間連続でスイーパーしたらしい。 マジか! ここはエイドではないので給水できないと思っていたが スタッフ用の水が余っていてもらえた。ラッキー! CPを出発。次の雨乞山のCPまで7km。 上りは一段落。 道はほぼフラットなんだけど、刈り取られた笹が10cmくらい残っていて剣山みたいな路面になってる区間が。 (ベアフット系の薄いソールの人には地獄だな…) と思いながら進む。 自分のシューズのソールは分厚いが、 それでもうっかり笹の上に着地すると痛い。 距離看板に「熊鈴必携」と書かれている。 ゆっくり歩いてると熊鈴が鳴らないので、 たまに歩きながら背中を揺らして鈴を鳴らす。 どこの区間か知らないけど、 レース中にも出没したらしい。怖い。 徐々に下り基調になる。 ポールを使えないくらい垂直みたいな斜度の下りが連続する区間があり、そこはしんどかった… 朝から歩き続けてるんだから、ちょっとは大腿四頭筋がほぐれてもいいものだけど、改善の気配がない。 むしろ朝よりも悪化してる。 これ以上はヒドくならないと思って放置してたけど、 たまに屈伸とかして、ストレッチすればよかった。 CPまであと少しという所で、 対面から選手ではない女性ランナーがやってくる。 なんか早そうなオーラを感じる。 ひょっとしたら既にゴールしていて、 走り足りなくて、ジョグで上ってきたのかもしれない。 遠くがよく見える所に来た 114km地点の最後のCP「雨乞山」に13時頃到着。 男性スタッフが疲れてぐったりしていた。 トップが通過してから15時間以上経つんだから 無理もない。もうランナーは滅多に来ないし。 お疲れ様です… ゴールまであと6kmかと思ったら、 スタッフいわく、あと4km弱とのこと。 このレース、120kmよりも少し短いようだ。 最後のCPを出発し、ゴールに向けてひたすら下る。 足の親指が痛いので、下りがしんどい。 レースで爪が死ぬのはよくあることけど、 その箇所がこんなに痛みを発するのは初めて。 木の根にぶつけすぎたせいだろうか。 遠くに街が見えてきた! 今回、防寒的な意味合いもあってロングタイツをずっと履いてたんだけど、トレランのロングレースでロングタイツを履くのはやめようと思った。 膝部分をたるませて余裕を持たせて履いても、進んでるうちにたるみがなくなってしまって、脚に余計な負荷がかかってる気がする。 脚が元気であればタイツを履いてても何にも感じないけど、レースで大腿四頭筋がバッキバキになると、タイツによるちょっとした負荷も感じとれる。 小さい負荷だけど、ロングレースだと「チリツモ」で、最後には無視できない負荷になってると思った。 履く場合は、太ももタイツとカーフタイツで分けよう。 途中でお腹が空いて、 切り株に腰掛け、持っている食料を全部食べる。 トレランというより、もはやピクニックって感じ。 そしてトレイルが終わり、ロードに出る。 14時過ぎ。あと1km。 暑い! りんご農家のおばちゃんや、 乳母車押してるおばあちゃんが声をかけてくれた。 女子3人が橋の手前で応援していた。うれしい! ふれあい橋を渡り終えた所に、横山さんがいた! こんな時間なので、もう誰もいないかと思ったら まだ観衆が残ってくれてた! 数人とハイタッチして、鏑木さんの待つゲートへ。 ゴール! ゴールまでの高速動画 鏑木「自分の足で戻ってきたね!どこがきつかった?」 私「第5エイド後のアップダウンの連続ですかねー」 鏑木「あぁ、あそこね。道作るの大変だったんですよ」 なんていう会話をした。 こんな時間なので、会場はもうお開きモード。 有料・無料関係なく、飲食ブースは何もない。 昨日はうどんを提供してたようだけど、 早々に売り切れて、汁だけになったそうだ。 会場に観衆が数人いてくれただけ、ありがたい。 無人の夜間にゴールするよりもだいぶマシだ。 完走証をもらい、 後続ランナーのゴールを見届けてから体育館へ。 着替えていると、近くにいたおじさんスタッフに 「たいしたもんだ!」と褒められた。 30時間以上かけて120kmも山を走るなんて どう考えても常軌を逸してるよね… 荷物をまとめ、16時発のバスで沼田駅へ。 バスには5人しか乗ってない。 みんなもう帰ってるよね。そりゃそうだ。 駅に着いて、駅前のコンビニで ソフトクリームとカップヌードル大を買って食べる。 本当は駅前の「松乃家蕎麦」に行きたかったが、 電車まで時間がなかった。 駅の売店でビールを買って、17時頃の電車に乗る。 ビールを飲んでから爆睡して、東京へと戻った。 さて。 このレースを走り終えて思ったのは、 「武尊山を走るなら50kmコースでいいわ」 というのが率直な感想。 剣ヶ峰から武尊山にかけての景色は素晴らしい。 逆に言うと、あそこを見られれば充分かなと。 120kmはトレーニングとして捉えればいいコースだけど、私には楽しさよりもキツさのほうが上回ってしまった印象。 2日目は、”リタイアする理由がない”から、 惰性でだらだらと進んでただけだった。 こういうのは良くない。 これまでロングレースばかり出てきたけど、 国内のトレイルはロングから距離を置こうかと思う。 ロングはUTMBみたいな海外レースでいい。 昔は長い距離を走りきることで達成感を得られたけど 最近はそうでもなくなってしまった。 UTMFを完走して一段落した影響なのかもしれない。 惰性でロングレースを続けても意味ないので、 走って楽しいと感じる距離にしよう。 ランニングは趣味なんだから。 < 戻る |
by おすもーさん
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11月 2017
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