4月下旬に、私の数少ないラン友(以降、Pさん)から連絡がありまして。 その内容は、 ・富士登山競走にエントリーしたんだけど、これまで4回挑んで全敗。今年こそ完走したい! ・五合目は2時間0分~5分で通過している。 ・八合目は2回通過したが、そこでほぼ力尽きて頂上に間に合わず。 ・なにかアドバイスを! といった内容でした。 ※掲載許可はとってます。書いたよ、Pさん! せっかく連絡してくれたのだから、 参考になるアドバイスをしたい。 でも私の場合、頂上まで2回行ってるけど、 「気合で乗り切った」 という記憶しかなくて、 それではまったくアドバイスにならない。 なので、まず過去を振り返ることにした。 尚、過去のレースレポは下記参照してください。 ・2013(五合目コース) ・2014 ・2015(仮装ラン) ●タイム(カッコの中は通過時刻) <スタート→中の茶屋 7.2km 340m D+> 2013 45分 2014 41分 2015 44分 <中の茶屋→馬返し 3.6km 340m D+> 2013 30分(1:15) 2014 28分(1:10) 2015 33分(1:17) <馬返し→五合目 4.2km 780m D+> 2013 67分(2:22) 2014 63分(2:13) 2015 61分(2:18) <五合目→七合目 2.0km 470m D+> 2014 39分(2:52) 2015 41分(2:59) <七合目→八合目 1.0km 400m D+> 2014 31分(3:23) 2015 31分(3:30) <八合目→本八合目関門 0.8km 300m D+> 2014 28分(3:51) 2015 29分(3:59) <本八合目関門→山頂 2.2km 376m D+> 2014 32分(4:23) 2015 31分(4:30) 明らかなのは、私は後半追い上げ型なこと。 山道の早歩きで、なんとかするタイプ。 完走するための五合目の通過時刻は、 「2時間8分」が目安と言われている。 2014も2015も目安時刻に通過できておらず、 特に2015は10分も遅れていて絶望的だった。 そこからよく巻き返したな… ただ、誤解のないように書いておくと、 後半のために前半を抑えているわけではない。 スタートから全力で走っているのに、 前半のロード部分はこの体たらくなのだ。 前半が遅い理由は明白で、 普段まったく走る練習をしていないから。 練習(量)は裏切らない。逆の意味でも。 五合目以降は、2014も2015もほぼ同じタイム。 ただ、五合目の到着が遅かった2015は渋滞(五合目給水所奥の林&山小屋手前の階段)が長かった。 その分だけタイムが遅い。 あと目立つのは2015の「中の茶屋→馬返し」の異常な遅さと、「馬返し→五合目」の巻き返しかな。 獣化の威力… ●各区間の速度とポイント <スタート→中の茶屋> もちろん走る(2015は歩いたけど…)。 浅間神社(2.6km地点)は約15分で通過。 スタート直後は応援が多くて楽しいが、浅間神社を過ぎると景色が単調になって飽きるので、いいペースで走ってる人を見つけて、こっそりついて行く。 給水所でのかぶり水は必須。 <中の茶屋→馬返し> できるだけ走り続ける。 やむを得ず歩く場合は、 「5歩だけ!」と区切ってダレ過ぎないようにする。 馬返し手前の急坂は歩く。 どうせ走っても大したスピード出ないので。 ただしピッチは早く。 <馬返し→五合目> たまに現れるフラットな道以外は、すべて歩き。 混んでいて、なかなか抜きづらいので 抜けるスペースがあったら逃さず抜く。 階段では腕押しをうまく使う。 <五合目→七合目> ・五合目給水所を出てすぐの林は渋滞する。なので五合目の給水所では、そこでしかできないことをしてすぐ出発する。携行してる食事は渋滞中に食べ、サングラスやアームカバーも渋滞中に装着。 ・山小屋手前の階段で発生する渋滞は貴重な休憩タイムなので、食事をしたりストレッチで筋肉をほぐす。 ・山小屋の前の道は平らなので走る。それ以外は歩き。 ・ストライドを大きくできないので、とにかくピッチだけを意識。ピッチのリズムを声に出してブツブツ呟く。疲れでピッチは遅くなりがちなので、声で進むリズムをキープする。 ・多少遠回りになっても砂地を避け、踏み固められた場所を歩いて足の負担を減らす。 ・給水所以外では絶対に止まらない。 ・攣ったら試合終了なので、レース中のナトリウム(塩熱サプリ)補給は必須。経験談ではないけど、攣った場合は、漢方薬(芍薬甘草湯)と、ゼッケンを留めてる安全ピンで攣った筋をツンツン刺すのは効果あるらしい。 <七合目→本八合目関門> ・岩場は人のいないルートを自力で探して進む。 ・岩場は腕の力で上る。足は地面に添えるだけ。 ・深い呼吸を心がける(高山病対策)。本来は、標高の高い山を走って高所順応しておくか、ミウラ・ドルフィンズみたいな低酸素ルームで体を慣らしておくといいんだけど… ・上を見ない。足元だけ見る。 <本八合目関門→山頂> ・全部歩き。足を止めないことだけ意識。 ・八合目関門を5分以上余裕を持って通過できれば(個人的には)セーフティリード。 ・一般登山者がたくさんいるので、渋滞の長さによって時間は左右される。例年通りなら約30分で登れるが、ツアーの海外登山客が大量にいて前に進まない…、ということもありえる。油断禁物。 ・8合目関門から20分経過したら上を見て、ゴール手前の鳥居が視界に入ったら、最後の気力を振り絞る。走れたらベストだけど、まぁ余力が残ってればね… ●補給 ・ショッツ3コ。2015は2コで足りなかったので。今年は、5合目、7合目、8合目で飲む予定。 ・塩熱サプリ(熱中症・攣り対策) ・アミノバイタル1袋。五合目で飲む。 ・フルーツのど飴を数個。苦しいときの気分転換用。しんどいシーンでは、脳が「快」と感じるモノを食べるに限る。飴でなくても、軽くて、小型で、自分が好きな味であれば何でもよい。 ・水(ソフトフラスク)。 ●ウエア・装備 ・給水速乾のタンクトップ、またはTシャツ ・短パン(陸上レーシング用。例えばこういうの) ・サングラス ・UVカットのアームカバー。五合目で装着。紫外線を長時間浴び続けると消耗するので。 ・UVカットのカーフタイツ。 ・グローブ(岩場用。なくても可) ・シューズは軽さを優先。ランニングシューズで問題ない。レース後の下りの砂礫でシューズは逝ってしまうので、使い古しのシューズを履いて、このレースで履きつぶすのが良い。お金に糸目をつけずに1足選ぶのであれば、SALOMONのS-Lab Sense 6がいいと思う。高いけどね! ●練習・対策 走る練習は一切していない。月間走行距離ゼロ! 試走もしない主義なので、 富士登山競走に限らず、やったことない。 ただし、レースにはかなり出ていた。 2013は直近3ヶ月で、LSD3回352km(富士五湖、萩往還、野辺山)と、クロカン161km(UTMF)。 2014は直近3ヶ月で、LSD3回522km(さくら道、萩往還、飛騨高山)と、クロカン3回167km(外秩父、スパトレイル、NASUロング) 「春のラン祭り」と称した鬼スケジュールだった。 今、振り返っても、すげぇなこれ…。 控えめに言っても走り過ぎ。 控えめに言わなければイカれてる。 ※「LSDにしては長すぎじゃね?」「UTMFはクロカン走の範疇を超えてない?」などの異論は認めます。 その反省を活かして(?)、2015は控えめに。 LSD1回100km(隠岐の島)と、クロカン1回(TJARトレキャン)、クロストレーニング226km(バラモンキング)。 2015年のレースが大変だったのは仮装してたのもあるけど、直近3ヶ月のレースが控えめだった影響が大きい気がする。 ちなみに今年は、LSD100km(いわて)と、クロカン70km(マデイラ)のみ。 これはもう、明らかに少ない。 大丈夫だろうか… ちなみに普段の運動は、 ・ヨガ(週3~4回) ・筋トレ(週1~2回) ・トレッドミル(週1回) 以上。 筋トレは本来、中2日で週2~3回やったほうがいいんだけど、ちょいちょいサボるので…。 トレッドミルは斜度15%で30分歩く。 時速4kmでスタートして6kmまで上げる。 ラン☓スマでは、斜度15%で”走る”練習を推奨してたけど、自分は歩き。 だからレース前半のロードが遅いんだよね…(反省) ここで、Pさんから聞いた練習環境について追記。 ・乳幼児が3人いるので育児を手伝わないと嫁が不機嫌になる。こわい。 ・平日の仕事後にジム行ったり、外を走ったりすると、嫁がキレる。こわい。 ・なので、平日は朝の通勤ランのみ(約5km)。 ・休日もLSDなどで外を長時間走ろうとすると、嫁から苦情が出る。こわい。 ・富士山に試走に行ったりしたら離婚問題に発展する。ムリ。 ちなみに富士登山競走のことも奥さんにはナイショで、 木曜から出張ということで走るそう。マジか! それはさておき、試走どころか練習時間の確保すら難しいっていうのはかなり厳しい状況だ。 で、私から伝えたアドバイスは、 ・中古のトレッドミルを買って家で走れば、奥さんもそんなに怒らないんじゃない? ・馬返しまでのロードで貯金を作ろうとしすぎると後半失速するから、後半に備えて余力を残す作戦で行ってみては? この2つだけ。 大したアドバイスもできずに終わった… その後、たまに思い返して 「ロードランナーが終盤に粘るにはどうすればいいか」 を考えてみたんだけど、 結局いくら考えても、たどりつく結論は、 「気合」 これしかなかった。 いかに自分の感情を爆発させて推進力に変えるか。 私の場合、「喜怒哀楽」の中で言えば、 「怒」が一番エネルギーが湧きやすい。 2015年で言えば、 八合目からは目に入るモノ全てにキレていた。 「俺の前にいる奴、全員駆逐してやる!」 「何人たりとも俺の進みを妨げる奴は許さん!」 リアルな話、そんな感じでキレながら登っていた。 Pさんもそんな感じで行けないだろうか…? そこで、今年のレース中に私がPさんに追いつくことがあれば、暴言を吐いてPさんをブチ切れさせることにした。 そうして感情に火をつけ、私を追っかけてもらうのだ。 「ファイト~! がんばれ~!」 みたいなヌルい励ましではダメだ。 そんなんじゃ奮い立たない。 イメージとしては、クリリンの爆死で ブチ切れた悟空がスーパーサイヤ人になる感じ。 「クリリンの爆死」級の暴言でなければならない。 一例としては、 「またリタイアすんのかよ! ああん?」 「ここまで来てあきらめるのかよ! おおん?」 「5年連続でリタイアだと? どうしようもねえな!」 「へばっただと?一生完走できねえぞ!クソ野郎!」 このくらいのレベルでいきたい。 要は、 「人として最低!」 と言われてしまうレベル。 そうすれば、きっと温厚なPさんでも、 「ハァッ!? お前、人として言って良いことと悪いことがあんだろ! おい待て、テメー、ゴルァァアアアーーーー!!!」 とブチ切れて、スーパーサイヤ人になれるだろう。 さて。 問題は、私がPさんに気づけるかどうか。 山頂コースは2500名も走るわけで、 特定のランナーを見つけるのはなかなか難しい。 そこで私が目立つ格好をして、 Pさんに気づいてもらうことにした。 おすもーさんで行くのがベストなんだけど、 あの格好は、しんどすぎるので却下。 八合目へ進む超大型力士(2015年) そこで、今回は宴会芸でよく見る、 全身白タイツで走ることにした。 多少動きづらくなるし、暑くはなるけど、 これならお相撲さんよりも負担は軽いし、目立つ。 白いタイツをただ着ても面白くないので、 後方ランナーを励ます絵を貼り付けることを画策。 私は元バスケ部で「スラムダンク」好きなので、 安西先生に登場してもらうことにした。 白髪鬼! スパルタコーチ! 名将らしいアドバイスも 安西先生だけでは寂しいので、 選手達にも登場してもらいましょう。 まずは桜木 流川は外せない 最後はキャプテンの喝で! こんなイラストをモッドポッジでタイツに
ペタペタ貼って走ろうとね、思ったんですよ。 だけど、、、 貼り付けるの失敗した! 中途半端に貼り付いて修正もできない!! どうしよう… 貼り付け失敗した無残な白タイツで走るのか、タイツじゃなく「白ロングシャツ&白ロングタイツ」で走るのか、当日まで鋭意検討することにします… あっ、そうそう。 ヘルメット装着ランナーを急募してたので、 協力することにしました。 当日は「ヘルメット白ランナー」で頑張ります。 あと、LINE LIVEでライブ放送もやってみることに。 初めての試みなので 失敗する予感しかしないんですけど。 例えば、 ・電波が弱くて放送ブツ切れ ・スマホの熱暴走で放送中止 ・スマホの電池が切れて放送終了 ・パケット容量を超えて放送中断 ・スタビライザーの誤作動でブレまくり ・私が追い込まれて放送してるどころではなくなる ・・などなど、不安要素ばかりですが、 とりあえずやってみます。 Pさんに追いついたら、へばってるPさんを全世界に放送するぞ!(最低の発想) レースは金曜の午前中だから、 社会人は仕事してる時間帯。 なので誰も見てない可能性が高い。 まあ気負わず、気楽にやろう。 計画としては、 ・スタート前後(6:50~7:05) ・五合目給水所前後(9:10~15) ・六合目(9:40頃) ・八合目前後(10:50-11:00) ・Pさんに追いついたとき ・ゴール前後(11:15~31) あたりを放送する予定。 ※スマホが防水でないので、雨天中止。 というか「LIVE放送!」なんて余裕ぶっこいてるけど 今年から五合目関門が2時間15分に短縮するので 下手をすると、ひっかかってしまうかもしれない。 死にものぐるいで走ろう… 追記)Pさんはジモティーでトレッドミルを譲ってもらって、家でゴリゴリ走りまくってるようなので普通に完走しそうです。追いつけずに終わりそう… |
by おすもーさん
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