ゴール地点の大歓声! (UTMB編を最初から読む方はこちら) Combalでリタイアして気が抜けると、 急に眠くなる。 ベンチに座って、うつらうつらしていたら 救護室を案内されて横になれた。 が、5分後にたたき起こされて送迎車に乗る。 車内でも爆睡。 夜1回しか超えてないけど、 時差ボケとか気疲れとかあったんだろう。 もしレースを続けていたら、 2晩目はひどい幻覚に襲われたに違いない。 10時過ぎにクールマイヨール到着。いい天気。 たくさんの応援の中、続々とランナーがやってくる。 ドロップバッグを引き取って、建物の中へ。 シャモニーに戻るのに、ここから無料バスが出てると 思ってたが、スタッフに聞くと有料バスを紹介される。 次は10:45発だけど間に合わなさそうなので、 12時発に乗ることにする。 建物の奥はスケートリンクになってて、 そこにトイレがあった。寒い。 イスに座り、ぼんやりと今回のレースを振り返る。 なんであそこで走りだそうとしなかったのか、 だんだん後悔の念が湧いてくる。 センターを出て、バス停までランナーと同じ道を歩く。 本来であれば選手としてここを歩いてるはずなのに... ドロップバッグを持ってるので、 リタイアしたのが一目瞭然。 恥ずかしい... 写真左奥の映画館の隣にバスチケット売り場があった。 シャモニーまで14ユーロ。 バスはちゃんと時間通り12時に発車。 乗客は自分だけだった。 約1時間でシャモニーに到着。 まず預けてたスーツケースを引き取りに行く。 シャモニーの街中は多くの観光客で賑わっている。 クールマイヨールでもそうだったが、この時間にドロップバッグを持って歩いてるのはリタイアした何よりの証拠。 恥ずかしい… でも仕方ない。この悔しさを次に活かそう。 ホテルでスーツケースを引取り、 ゴロゴロと引きずって、スポーツセンターへ。 スポーツセンターでシャワーを浴びる。 お湯はなく、水のみ。 それにしても、肩こりがひどい。 バッグの胸と腰のベルトを閉めないで フィッティングせずに走ると、こうなるんだな... シャワーのあとは、施設の入口付近で荷物整理。 シダスの3Dサンダルを初めて履く。 レース後にいいね、これ。 ところで、今夜の宿がない。 探さないと。 近くのスタッフに無料Wi-Fiの場所を聞くが、知らず。 WEB使えないと、宿を予約できない。困った。 スポーツセンターはレース中はずっと開いてるから、このままここに居続けてもいいんだけど、さすがに深夜は物騒だし、何よりベッドで寝たい。 まあ、宿のことはさておいて、まずは飯でも食うか、 ということで、パスタパーティーの場所で食事。 食べながら、観光案内所で聞けばいいじゃんと閃き、 食後に観光案内所を探すことにする。 ゴールゲートのほうへ行ってみたら、 「ガイドツーリズム」の看板を発見。 中に入ると、無料Wi-Fiが飛んでるので 早速つないでWEBで今日の宿を探す。 しかし、Expedia・agoda・booking.comは全滅。 さすがに当日予約は厳しそうなので 案内所のスタッフに今日の宿を聞いてみる。 すると、日本語を話せる女性の方が応対してくれた。 「日本人1位の選手がそろそろゴールするわよ!」 と嬉しそうに教えてくれた。 どんな宿がいいのか聞かれ、安宿を希望すると すぐ近くの激安宿を手配してくれた。 ドミトリーだけど、寝るだけだから問題ない。 宿へ歩く。上り坂の斜度が強烈。 20度くらいあるんじゃないか? こんな所を毎日歩いてたら、自然と脚力がUPしそうだ。 宿で無事にチェックイン。 部屋は5人部屋。1人寝ていた。 何もする気が起こらず、まだ19時だが寝ることにする。 目を閉じると、窓からUTMBのMCの方の声が聞こえる。 続々と選手がゴールしているのだろう。 7時に起きる。よく寝た。 同部屋の日本人のおじさんに挨拶される。 この部屋は全員日本人が宿泊してたようだ。 おじさん達はUTMBとは関係なく、 モンブランに登山しに来ていた。 天気いいので、早々に出かけていった。 昨日、CCCを完走した方とおしゃべりする。 CCCはUTMBの後半にプラスαした100キロコース。 制限時間が厳しいそう。 ロープウェーって料金高いですよね、と話したら 宿の隣にあるロープウェーは途中まで約20ドルで そこからは徒歩でも行けますよ、と教えてもらう。 それを聞いて、 「そっか、歩いて登ればいいんだ」 と気付き、ロープウェーに乗らず、 下から山登りすることに。 10:30頃にシャワー浴びて、11時にチェックアウト。 宿に荷物を預け、半袖・短パンに着替えて、 山登り開始。 準備運動してるときに、ポケットの中のスマホが 落っこちて、ガラスが割れてしまった。 Oh No! ハイキングしてる人がけっこういる。 中には走ってる人も。トレーニングかな? なかなかキツめの斜度が続く。 時折うしろを振り返ると、山がドーンと見える。 雲がかかってるけど、雲は動いてるから タイミングがいいと頂上も全部見える。 ロープウェーの終着点に行きたかったが、 なんか全然違うほうにきてしまう。 そのまま登り続けていると、道が終わる。 そこからさらに上に行くには、 浮石の多い岩場をよじ登る必要がある。 ちょっと上ってみるが、下るのが大変なのでやめる。 いい景色! 14時頃に下り始める。 大腿四頭筋が痛いな… 途中、小川の水を飲んだり、花の写真を撮ったり。 花その1 花その2 花その3 60代っぽい方が下からスタスタと登ってくる。 すごい足腰だな・・。思わず、後ろ姿をパチリ。 30分くらいで宿に到着。 着替えて、15時頃にゴール会場へ。 まだ表彰式は始まっていなかった。 エイドに置き忘れたかつらが 忘れ物にないか聞いてみるが、出てこなかった。 ゴミと思われたかな... 制限時間間際にゴールしてくる選手をGoproで撮影。 みんないい顔をしている。 中には日本の方も。 ゴールゲートの近くで、じーっと見続けながら、完走できた彼らと、出来なかった自分の差を噛みしめる。 いつか、きっとあの場所に― こちらから見てるんじゃなくて 走り切って、あちら側へ行こう。 UTMBはエントリーしても当選確率は50%だから 次にいつ走れるのかはわからない。 でも必ずまたここに来て、あの場所にたどり着こう。 最終ランナーの女性が舞台に上がり、表彰が始まる。 フランソワ・デンヌすごいね。 彼を見ていると、100mのウサイン・ボルトを思い出す。 結局、最後は身長大きい人が技術を身に付けたら 向かうところ敵なしなんじゃないだろうか。 年齢別でも表彰がある。 最高齢はV4の70歳以上のカテゴリ。 いやー、すごい! 自分も細く長くランニングを続けて、70歳でもUTMBを完走できる脚力を持っていたいものだ。 そして、あわよくばあの舞台で表彰されたい。 表彰式の後、空港行きの車をホテルAlpinaの前で待つ。
16:50に乗車すると、あちこちで UTMB関連の人をどんどんピックアップしていく。 自分以外、全員完走者っぽい。うらやましい... 日本の方はレース後に後泊するんだろうけど、 EUの方は日曜中に帰宅する人が多そう。 18:20頃に空港に到着。 ラウンジでスパークリングワインを。 1か月ぶりのアルコールだ。美味すぎる! しっかり食べてから飛行機に乗り、 北京経由で日本に戻って、UTMBの旅は終わった。 <レースのまとめ> ■スケジュール 木曜 朝に羽田発。北京経由でジュネーブに夕方着。 金曜 11時に受付。17:30スタート 日曜 15:30レース終了。夜にジュネーブ発 月曜 夜に成田着 今回は木・金・月曜の平日3日間の休みで参加。 観光ゼロですが、レースできればよしという人は このスケジュールで参加可能です。 ■宿泊先 とにかくシャモニーのスタート&ゴールゲートから 徒歩圏内の宿を手配することが重要。 夕方スタートのレースの場合は 直前までベッドで体を休めておくのが大事だと思った。 今回は、レース当日にドタバタしすぎた... レース参加者が多くて宿はすぐ埋まってしまうので、UTMBにエントリーする前からキャンセル無料の宿を抑えておいたほうがいいです。 抽選に当選してから宿を探しても 便利な場所の宿は、たいてい埋まってます。 ■費用 ・エントリーフィー : 3.1万円(222ユーロ) ・航空券 : 10.8万円(東京⇔ジュネーブ) ・移動 : 7400円(54ユーロ)(空港⇔シャモニー) ・宿泊 : 約8000円(木曜・土曜の2泊) 合計:約15.5万円 あとは食事とお土産代くらい。 航空券の手配が遅くなり、高かったのが悔やまれる。 ■レース中 ・エイドの食べ物は多いが、腹にたまるものは少ない印象 ・2300人も走っているので、ロストの心配はない ・天候変わりやすいので寒くても暑くても対応できるように ・仮装で走ると、どえらいことになる こんなところですかね。 UTMBは聞きしに勝る大会でした。 特にスタートシーンは感動もの。 エイド以外の場所でもあちこちで応援があり、 すごく励みになりました。 途中で終わってしまったけれど ホントに楽しかった! 基本的に同じレースには2回行かない方針だけど UTMBは完走できるまで何度でも行くつもり。 応援してくれた方・声をかけてくれた選手、スタッフの方、ありがとうございました! 追記)翌年にまた出場しました < 戻る |
by おすもーさん
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