長い1日が始まる (バラモンキング編を最初から読む) レース当日は4時15分起き。ちと眠い。 赤飯をレンジでチンして、 コーンスープとカフェラテをお湯で作る。 しっかり食べて、歯を磨いて、準備完了。 4時45分に宿の前から送迎バスに乗り スタート地点の富江港に5時10分に到着。 昨夜、ボディナンバーシールを貼り間違えたので スタッフにナンバーをサインペンで腕に書いてもらう。 そして、バイクエリアへ移動。 私のバイク「安井」は、1番奥のほうにいた。 バイクの乗車スタート地点に近いので良い位置。 安井をラックから下ろして、奥のほうに移動。 夜に降った雨で濡れてたので、タオルで拭く。 サドルにカバーしておいて良かった。 タイヤはスローパンクなどの問題なし。 食料を洗濯ネットに詰めて、DHバーの間にセット。 ネットが食料の重みで垂れ下がり、 タイヤギリギリの高さだが大丈夫だろうか... トップチューブバッグにも、きびだんご等を詰める。 ボトル2本とサイクルコンピューターもセット。 安井のセッティングが終わってラックに戻し、 バイクエリアを歩いてたら、 「選手以外の人は入らないでくださーい」 と言われてしまった。選手なんだけど! トライアスリートっぽいオーラが足りないのか…? 近くでテレビカメラを持って取材してる人がいた。 地元のテレビ局だろうか。 スペシャルニーズバッグを2つ預け、 レジストレーションでアンクルバンドをもらう。 海を見ると、波がなくて穏やかだけど あんな先のブイまで泳ぐのか・・と思った。 ここを3.8km泳ぐのか... こんなにトイレあっても並んでた 少し雨が降ってきたのでテントで雨宿り。 やることがなくなり、時間を持て余し気味。 6時を過ぎて、更衣室で着替え始めると ウェットスーツの下に履く水着を忘れたことに気づく。 何も履かないと股間が擦れてエライことになるので 履いてた下着をそのまま履いておくことにする。 トライウェアを下に着るかどうか迷ったが 周りを見渡したら着てる人が多いので着ることにする。 着替え終わり、バイクバッグとプレスイムバッグを持って更衣室を出る。 バイクバッグをラックにかけてから… プレスイムバッグを預ける 6時30分を過ぎて試泳できるようになるが、 自分は見てるだけ。 なぜなら、私くらいスイムに自信がないと、 「試泳で疲れる」 という事態が容易に想像できる。 っていうか、これから2時間近くも泳ぐのだ。 海に浸かってる時間を少しでも短くしたいの。 このウェットスーツに袖を通すのは3年ぶり。 私のスーツは、他の選手が着てるような 伸縮性がある素材ではない。 いわゆるスキューバダイビングで使うようなタイプで しかも、胸には可愛いらしいマークがついている。 だいぶ恥ずかしいが、海に入ってしまえば マークは見えないので、それまでの辛抱だ。 スタート地点近くのテントにワセリンと 日焼け止めが置いてあったので塗っておく。 MCの人のアナウンスで、 「ウェットスーツは、まず中に水をくぐらせると 体に張り付かなくて良い」 という知識を得る。なるほど。 MCは選手の合間を縫って インタビューしまくっていた。忙しそう。 近くで、地元の女性軍団が 福江島の病院の先生をテンション高く応援してる。 ちょっと羨ましい。 スタート10分前になり、ようやく海に入る。 海水は全く冷たくない。 この大会はフローティングスタートなので スタート地点まで顔上げクロールで移動。 ウェットスーツのおかげで体が浮く。 ・・のはいいんだけど、浮きすぎるぞ? あれ、こんなに浮くんだっけ? 3年ぶりだから感覚忘れちゃったのだろうか。 「絶対完走するぞー!」 「オー!」 「今年こそお嫁にもらってくださーい!」 「オー(笑)」 という掛け声が海に響き渡る。 そして、7時にスタート! スイムは富江港の湾内を右回りに2周する。
5箇所の黄色いブイには番号が付いている。 2番から3番の距離が540mと長い。 バトルに巻き込まれないように うしろのほうから、そろそろと泳ぎだす。 海水の透明度はゼロ。というか汚い。 間違っても飲みたくない。 かなり練習したクロールで泳ぎ出すものの、 ウェットスーツが窮屈で泳ぎづらい。 肩甲骨周りの動きが妨げられ、腕を回しづらいのだ。 全く練習の成果を出せない。 そして、尋常じゃなく体が浮いてる。 スタート前の違和感は勘違いではなかった。 明らかに浮きすぎ! 浮くのはいいことではあるけど、浮きすぎると海面から出ている部分が空気抵抗を受けるのでスピードが遅くなる。 冷静に考えると、 3年も経てばウェットスーツの生地も変化するよね すっごい久しぶりに着たウェットスーツは 柔軟性をさらに失った上に、超絶の浮力を得ていた。 対角線の手と足で伸びるように進みたいのだが、 体が浮きすぎてそんなことは全くもってムリ。 そんなわけで、クロールが全く使い物にならない。 緊急事態! どうしようもないので、特に疲れてるわけでもないのに いきなり平泳ぎをメインに切り替える。 しかし、平泳ぎも足が浮きすぎて、 普通にキックすると海水面より上に蹴りあげてしまう。 空気を蹴ったところで全く推進力は生まれない。 こりゃいかん。 下向きにキックするように心がける。 なんか余計に力を使ってる気がするが、仕方ない。 頭も浮きがちなので、沈めて抵抗を減らすようにする。 ということで、基本的に平泳ぎで たまにクロールを入れながらゆるゆる進んでいく。 長い3番ブイまでの直線が終わり、4番を曲がると、 そこから泳ぐ方向がよくわからなくなる。 裸眼の視力が0.3しかないので、5番ブイが見えない。 どう進むと最短距離なのかよくわからない。 なんとなく左側が近そうだが混んでるので、 ぶつからないように、やや右側を進んでいく。 そうこうして5番ブイを曲がり、 海岸が近づいてくると、太鼓の音が聞こえてくる。 大漁旗が左手に見えてきて、 スターターのやぐらが視界に入ってくる。 そして、足が海底に、、、ついた! 久々に着地できたときの安堵感は言葉にならない。 スロープを上がり周回チェックを受けて、1周目終了。 腕時計を見ると53分。 1周目は平泳ぎが7割で、さほど疲れてないので、 「同じペースで泳げば、1時間45分で終わるかも!」 そんな淡い期待を抱く。 しかしこの後、 その期待は木っ端微塵に打ち砕かれることとなる。 エイドの水で口をゆすいでから、1杯飲む。 特に海水を飲んだわけでもないのに、 舌先が海水でしびれる。塩害。 そして2周目に突入する。 まず1番ブイほうへ、なんとなく泳ぎ始めるが ボートのスタッフに「方向違うよー」と言われる。 しかし、顔を上げても1番ブイが見えない。 ゴーグルの曇りがひどくて、ブイを認識できない。 レース前に曇り止めをし忘れたのを後悔する。 近くに選手がいれば、ついていけばいいのだが ほぼビリなので周囲に選手がいない。 どの方向に進めば良いのかさっぱりわからず、 なんとなくの感覚で進んでいく。 そして、何度もボートスタッフに方向修正される。 途方に暮れながら泳ぎ続けていると、 やや離れた横側から選手に抜かれる。 「この人についていかねば!」 これまではどれだけ抜かれても気にしなかったが、 今は別。 目印になる選手を決して逃してはならない。 クロールに切り替え、必死についていく。 2周目に入り、ウェットスーツも少しは海水に馴染んできたのか、クロールがやりやすくなったように感じる。 とはいえ浮力が必要以上に強いので、 やや潜水気味に、手先も下に落とし気味に泳ぐ。 そうしてクロールで前の選手を追っかけていると、8時10分にスタートしたBタイプの選手がうしろからわんさかやってくる。 どんどん抜かれ、前方にたくさん選手がいるので コース取りに迷う心配がなくなる。 安心して、平泳ぎに戻る。 Bタイプの選手にはこれでもかと抜かれたが、コースのやや外側を泳いでたおかげで、ぶつかられることはほとんどなかった。 2周目は3番ブイまでが、すごく遠く感じた。 そして、3番を曲がったときに、かなりほっとした。 近くの4番を右折すれば、あとはゴールに近づくだけ。 2周目も7割くらい平泳ぎだったと思うが、それでも2時間も続けて泳いでると疲労感を感じ始める。 練習でも続けて泳いだのは30分くらいだ。 2時間も泳ぐのはこのレースが初めて。 5番ブイを曲がって最後の直線に入ると そこからは全部クロールでいった。 もう一刻も早くスイムを終わらせたい。 海岸が近づき、太鼓の音が聞こえてくる。 やっと、やっと、、、スイムから解放されるー! 足がつき、再度スロープを上がりゲートをくぐる。 タイムはちょうど2時間だった。 2周目は1周目よりも15分も余計に泳いでたのか... ゲートのあとに、シャワー地点があった。 ウェットスーツや体の塩分を落としたかったが、 ゆっくり浴びてる時間の余裕はないので走り過ぎる。 ラックからバイクバッグをピックアップ。 ラックにバッグが数個しかないので、すぐ見つかる。 遅い選手の特権! そして、バッグを持って着替えテントへ。 第1トランジションだ。 |
by おすもーさん
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11月 2017
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