日本一標高の高い駅!
富士五湖で惨敗を喫してから1ヶ月。
汚名返上するチャンスがやってきた。 振り返ると、野辺山は去年の11月に 富士五湖と同時にエントリーしていた。 富士五湖をリタイアした場合を考えていたわけではなく、今思うと、なんで2ヶ月連続でウルトラにエントリーしたのか謎だけど、そんなことはどうでもいい。 雨の中、最後尾の車に追い立てられた屈辱。 あれから片時も忘れたことはない。 あれはもう、100km完走せねば払拭できない。 もはや、人としての尊厳の問題だ。 富士五湖の反省から、3つ買い物をした。 まずシューズ。
NIKE ズームスピードケージ+3。軽い!
一緒にインソールも買った。 SIDASのラン3D。 NIKEの既成インソールはペラッペラなので、 これで着地の感触が良くなった。 そして、暇対策として携帯ラジオを購入。 やっぱりラジオはSONY製で。 1週前のレースで右足首をひねってしまったので それから1週間は静養して足首の回復に努めた。 そのおかげで、 軽く走る分には痛みが出ない状態にはなった。 さて、屈辱の富士五湖から中1ヶ月で ウルトラを完走することはできたのでしょうか? _ _ _ レース前日の昼に新宿から大会バスに乗り、 野辺山へ移動。 15時過ぎに会場に到着し、受付を済ませる。 富士五湖と連続参加だったので、 使途不明のピンを8コもらった。 (ゼッケンを留めるピンだと後日判明) 受付の横で前夜祭のチケットを購入する。1000円。 チケットは先着400名だったので、買えて一安心。 ※このレースの参加者は3000人以上 そのあと、体育館のファイテンブースで テーピングをしてもらう。無料! でもよく考えたら、風呂に入ったらテープ剥がすから 前日に貼ってもらっても意味なかった… 前夜祭まで時間があるので、 体育館を出て、野辺山駅の方へ行ってみる。 野辺山は日本一標高の高い駅。 駅前は土産物屋と観光案内所があった。 17:30から前夜祭開始。 食べ物は、オーマイパスタ、唐揚げ、カレー、焼きそば、サラダ、漬物、バナナ、オレンジ、ヨーグルトなど。 野菜が美味しいので、サラダをおかわりした。 地ビールはテーブルに置いてある分だけだったが、 スーパードライや缶チューハイは飲み放題。 太っ腹。これで1000円はお得! 調子に乗って食べ過ぎて、ちょっとお腹痛くなった… みんなすごい勢いで食べてるので、食べ物が売り切れるんじゃないかと思ったが、その心配は不要だった。 パーティー中は、ダンス数種類と抽選があった。 終了後、19:15発の送迎バスでホテル和泉館へ。 まあ、ホテルというか民宿だけど。 5人の相部屋だった。 荷物を準備してから、風呂に入る。 新聞を見てラジオの周波数を調べてセット。 ここの最寄り基地局は小海のようだ。 明日は早起きなので、21時に寝る。 …。 ……。 ………。 同部屋のじいちゃんのイビキがすごくて眠れない… うとうとしても、イビキで現実に引き戻されてしまう。 あまりにもうるさくて眠れる気がしないので、部屋を出て、廊下のソファに座り、ぼんやりと窓の外を眺める。 駅に電車が止まっていた。 23時頃でも電車あるんだなー。 乗ってる人はいなそうだけど。 あれが最終列車だろうか。 しばらくして部屋に戻る。 ジジイのいびきが収まる気配がないので、 ipodでpodcastを聞きながら寝ることにする。 それから1時間半くらいで、ようやく眠れた。 レース当日は3時起き。 イビキのせいで、3時間も眠れてないけど仕方ない。 相部屋なのに耳栓を持ってこなかった自分のミスだ。 宿の朝食は、よくある和定食だった。 なめこと豆腐の味噌汁がおかわり自由だった。 4時に宿の前に送迎車が来て、乗る予定だったが、 車の定員オーバーで乗れない…だと…? 宿の入口で30分足止めに。 結局、会場に着いたのは、スタートの20分前。 時間がない! もう着替えていたので、すぐドロップバッグを預ける。 100kmコースは、42、59、87km地点の3ヶ所のうち、 2か所に荷物を置ける。 私は42kmと87kmに置くことにした。 ストレッチをしていると、スタート時間になる。 慌ててスタート地点に走っていったせいで、 このときにグローブを片方落として紛失した… そして朝5時にスタート。
南から時計回りに1周する
富士五湖と比べてアップダウンが大きい
ゲート近くのチアの人達に見送られ、走り出す。
気温は5度くらいだろうか。 標高が高いので5月なのに寒い。 最初は線路沿いゆるい上りのロードを約10km走る。 運悪く、踏切に1回引っかかってしまった。 走ってみた感じでは、右足首に痛みはない。 最後まで、もちますように… 林道に入ってすぐに、10km地点のエイドに到着。 そこからは砂利道を上っていく。 この道のためにトレランシューズを履いていた。 先週のトレランレース後から ハムストリングスに張りがあって、とれていなかった。 砂利道の上りを走っていると負荷がかかってつらい。 なので、まだ序盤だけど上りは歩くことにする。 周りは走っているけど、ここは我慢。 13kmのエイドにはパンがあった。 小腹がすいていたので2つ食べておく。 歩いているけど、遅くなりすぎないように大股で進む。 上りを進んでいくにつれて歩くランナーが増えていき、 なんか仲間が増えていくようでうれしい。 そして、1908mの最高到達地点に到着。 なんか思ってたよりも早く着いた印象。 スタートから600m登ったことになる。 ここからは下り基調。 ただ、小さな登り返しが数か所あった。 下りは走り、上りは歩く。 ここまで上りを歩き続けてきたので その分を挽回しようと、下りはペースを上げて走る。 20kmのエイドはぶどう、23kmではいちごがあった。 みずみずしくて美味しい! この区間は、林の中を駆け抜ける感じで、 走っていて気持ちのいい道だった。 30kmを通過。 ラジオの電波がつながらなくなったので、 電源を一旦切って走りに集中する。 あとイヤホンが耳にフィットしてなくて、 下りを走っているとずり落ちそうになる。 イヤホンは買い替えたほうがいいな。 どんどん下っていき、35kmの稲子湯のエイドに到着。 ここには、おにぎりとお汁粉が! エイドを出て、ちょっと上ってから、再び長い下りへ。 引き続き走っていくが、 ここの下りが長くて大腿四頭筋に負担をかけてしまう。 それと、下りの走り方が良くなかったのか、 右足首が痛み始める。 まずい。 ペースを落としたほうが良いのはわかっているが、上りで歩いた分を挽回したい気持ちが強く、そのまま走り続ける。 40kmを通過。 舗装路の外側が足に優しそうな草道になっていて、前の選手達がそっちを走っているので、自分もそれに倣う。 そして、42kmの大エイドに到着。 温泉施設「八峰の湯」があるので、時間に余裕があれば無料で入浴できるが、もちろんそんな余裕はない。 というか、100kmの部で入浴する人はいるのだろうか? ここでロードシューズに履き替える。 前半の砂利道はランニングシューズでもなんとかなる感じなので、履きかえるタイムロスを考えると、目標タイムがある人は最初からランニングシューズのほうがいいと思った。 履き替えたあと、VAAMを飲んで、 バナナ・ぶどう・オレンジ・チョコを食べる。 この時点で約5時間経過。 林道を登り降りした割には悪くない。 というか、ちょっと早すぎか…? まだ42kmなのに、けっこう疲れを感じる。 富士五湖の42km地点よりも明らかに疲れてる。 下りを頑張りすぎたかも。 ドロップバッグを預けてからエイドを出発し、 低い標高のロードを走っていく。 山を抜けたので、ラジオの電波が再び入るようになる。 ラジオを聞いてると気が紛れて、気分転換になる。 今回は塩熱サプリを10kmごとに1粒のペースで食べた。 前回よりもトイレに行きたくならなかったので これは良かったような気がする。 道は小さなアップダウンはあるが、だいたいフラット。 しかし早くもバテ気味で、抜かれることが多くなる。 痛み始めた右足首の負担を減らすため、右足を外側から着地するようにしていたら、今度は骨の外側が痛むようになってしまう。 うーん、どうしよ。 ひとまず左足荷重で体を少し斜めにして走ってみる。 45kmを過ぎると、徐々に暑くなってくる。 昼頃は20度近くまで気温上がったような。 お腹が「ぐーっ」と鳴っている。 42kmのエイドでもっと食べておけばよかったなー。 ここまでジェルも2本飲んでいたけど、 もっとこまめに取る必要があったのかも。 右足をかばうように左足荷重で走っていると、 今度は左足の膝が痛くなってくる。 痛い箇所をかばっているせいで、 他の箇所までどんどん痛くなっている。 悪循環! やばい、どうすりゃいいんだ…? 50kmのエイドに到着。 手打ち蕎麦があるが、行列が長すぎなのでスルー。 フルーツを食べてすぐ出発。 このあたりから下りを走ると、左足の膝と付根が痛くなって走り続けられず、都度、屈伸と足裏を伸ばしてストレッチをする。 しかし、ストレッチを織り交ぜながら走るよりも、ストレッチ無しで早歩きしたほうが早いことに気づき、下りも歩くようになる。 走るのは、ゆるい上りとフラットな道にする。 55kmを過ぎると、先を折り返してきたランナーが 反対側の歩道を戻ってくるのが見えるようになる。 戻って来る人はみな余裕があるように見える。 気のせいか…? 戻ってくる人の中に、明らかにメタボな主婦がいた。 ハアハア言いながら、でも楽しそうに走っている。 オレはあの主婦よりも遅いのか。情けない… 59kmの折り返し地点までは やや上り基調なのもあり、長く感じた。 膝が痛くて下りを走れないので、上りは走りたい。 けれど、脚が疲れていて、上りもあまり走れない。 歩くほどの坂でもないのに、しょっちゅう歩いた。 やっとのことで59kmの折り返し地点のエイドに到着。 このエイドは給食が充実していて、 おにぎりや味噌汁、いちごなどをしっかり食べた。 5分くらい滞在して、エイドを出発。 もう遅い時間なので、 道の反対側を走ってくるランナーはほぼいない。 道はゆるい下り基調で絶好の走る区間なのに、 膝が痛いので走れない。 つらい。 60kmを通過。 往復する区間が終わって左折すると、 なかなかの上り坂になる。 上りは走っても関節は痛まないが、 脚力的に走れない。 ひたすら歩く。。 よろよろ上っていると、小雨が降り始める。 これは予想外。 雨具を持っていないので、 雨が強まらないことを祈るしかない。 68kmのエイドに到着して水を飲んでいると、 「さっきから吐いてばかり・・」 という男性ランナーがうしろからやってくる。 そのランナーは71kmの部で、 「あと3kmは全部歩くわー」 と言って、颯爽とエイドをあとにしていった。 そういえば、これまで長距離を走っても 自分は気持ち悪くなったことがない。 胃腸が丈夫なんだな。親に感謝しよう。 70km地点を15時過ぎに通過。 次の71km関門の制限時間は、15:15。 (これはもう間に合わないかな…) とぼとぼ歩いていると、向かいから歩いてきた応援者が 「まだ間に合いますよー。頑張って!」 と応援してくれた。 ちょっと疑心暗鬼だったが、歩くスピードを速める。 さらに進んでいくと、 「あと350m!」 と応援の方から聞いて、痛む膝を我慢して走り始める。 そして、71kmの関門「滝見の湯」に15:13に到着。 ギリギリ! 71kmの選手は右側のゴールテープを切っていくが、 私は100kmなので左側を通過するだけ。 スタッフのおじさんに「笑顔!笑顔!」と言われる。 膝が痛くて、びっこ引く感じでムリヤリ走ってたから 相当渋い表情をしてたんだろうな… 後日、このときの写真をオールスポーツで見てみたら 体は斜めだし、苦虫を潰したような表情をしていた。 エイドで温かいそばを食べながら、 この先に進むかどうかを考える。 最初の42kmは5時間だったが、そのあとの約30kmに5時間以上かかっていて、著しくペースが落ちている。 この先は標高1620mの馬越峠が待ち構えていて、上りは脚力的に走れないし、下りも膝痛いから走れない。 次の79kmの関門まで進むことはできるが、 完走の可能性はなく、膝を悪化させるだけだ。 今回は71kmの部に出場したと思うことにしよう… スタッフに告げる。 「リタイアします・・」 2ヶ月連続のリタイア。 またダメだった… ケガだろうがなんだろうが、 完走できなかったことに変わりはない。 無念。 救護テントでコールドスプレーを借りて、 膝と足首にしっかりかけてアイシング。 テントに毛布にくるまって倒れてる人がいた。 大丈夫だろうか。 このエイドも温泉施設があり無料で入れる。 こんなことなら、ここに風呂道具を用意しておけばよかった。でもレース前は完走するつもりだったからね… エイド近くに、 ゴール会場行きのバスが待機していた。 バスに乗っているのは71kmを完走した選手ばかり。 「完走できてよかったー!」 と話してる選手たちの中、2連続リタイアで沈む私。 (また完走できなかった…) うなだれていると、昨夜あまり寝ていなかったからか そのまま眠りに落ちた。 起きると、ゴール会場の体育館に着くところだった。 まだ16時過ぎ。 制限時間の3時間前なのに、 たくさんの選手がゴールにやってくる。早いなー。 温かいそばを食べたあと、着替える。 そのあとファイテンブースでマッサージしてもらう。 出発前に紛失した手袋がないかスタッフに聞いてみると 荷物預かり所で保管していた。無事に回収! 17:30頃に送迎バスでホテルへ移動し、 お風呂に入る。無料! 浴場は激混みだった。 サウナはあるけど、水風呂はなし。 痛めた膝と足首を温めたくないので、 体を洗って、そそくさと出る。 18:05発のバスで会場に再び戻る。 体育館で、レース前に買っておいた、 フィジールのアイシングをやってみる。 結構冷えるし、テープだから患部に巻きやすくて便利! これはいい買い物だった。 19時過ぎに帰りのバスに乗車。 だいぶ前から乗車できるようになっていたようで、 すでにほぼ満席だった。 車中は爆睡で、新宿に22時頃に着いた。 ということで。 ウルトラマラソン2回目の挑戦でも 尊厳を取り戻せなかったよー! 100kmを完走できるようになりたひ…(切実) それはさておき、野辺山は富士五湖よりもエイド給食のバラエティが多いし、前半の山からの景色が良いのでオススメです! 追記)9月に丹後で3度目の挑戦をしました |
by おすもーさん
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