レース後のafter meal (マデイラ編を最初から読む方はこちら) 爆睡してるうちに、車はMachicoに到着。23:45頃。 車から降りると、MCの方の声が聞こえてくる。 ゴールゲートには続々と帰ってくる選手が。いいなー。 深夜だけど、それなりに応援の方もいた。 まずドロップバッグを引き取りに行く。 中間地点のバッグも、もうこちらに届いていた。 そのあとシャワーを浴びる。 仮設だけど8機くらいブースがあって待たずに使えた。 お湯も出るし、これは良いサービス! ゴール地点行きのバッグに風呂道具を入れてたけど、 スタッフから石鹸もらえた。 体をキレイにしてからマッサージを受けに行き、 足をしっかりほぐしてもらう。 酷使した大腿四頭筋を押されて、 「Oh…!!」 と思わず呻いたら、スタッフ笑ってた。 マッサージ後はForum Machico地下の食堂へ。 受付のときにもらったチケットを使う。 部屋はすごく広いけど7~8人しかいない。ガラガラ。 ゴールした人はホテルに直行しちゃうんだろう。 食べ物は肉が数種類とサラダ。品数少なめ。 ずっと放置されてるので、肉はパサパサだった… ただ、ビールが飲み放題! これはうれしい! 呑みながら、今回のレースを振り返る。 <マデイラを走ってみた感想> 走ったのは70km(5900mD+)。 残りは45km(1200mD+)。 距離的にはまだ先は長いんだけど 累積標高の83%が終わっていて、あとはほぼ下り。 足は疲れていたけど、下りは問題ない筋肉状態だったので、眠気とうまく折り合えれば完走のチャンスはあった(ケガした左膝は悪化させることになるけど)。 自分で言うのもアレだけど惜しかった… 手が届きそうで届かない位の難易度のレースが好みなので、ずっと制限時間に追われてたけどとても楽しめた。 <反省> ・藥袋の持ち忘れ。これは痛恨のミスだった。胃腸薬とエスタロンモカがあれば…。海外レースに慣れてきて、準備がおろそかになってる気がする。いかん。 ・久々にレースでケガした(左膝の捻挫)。ケガはダメ、ゼッタイ。 <収穫> ・1000m超えの上りに耐性がついてきた気がする。「ピークはまだか…」とは思うものの、これまでよりはダレなくなった。2年前に走ったトランス・グランカナリアやHK168ではホントにへろへろだったからな…。あの頃と比べると、ちょっとは成長した気がする。 ・レース後の腹筋の筋肉痛がこれまでより大きかった。これはうまく使えた証拠。 <課題> ・新調したポールが短くて最後まで慣れず、下りづらかった。膝を捻挫したのもそのせいかもしれない。10cmの差は想像以上にでかかった。125cmのを買い直そうか…。シナノにはないからMountain Kingにしようかなぁ。 ・これまでより腹筋を使えた気はするけど、とはいえ、もっと使えるようにしたい。目安としてはレース中に攣りそうになる感覚が出てくるくらい。 ・眠気対策。弾丸日程だとどうしても時差ボケ影響が出るから、早めに現地に入って現地時間に体を慣らすのが一番なんだけど、問題は「長い休暇を確保できるのか」ってところ。フリーランスと言えどもなかなかね… ・あんなに眠くなった原因を考えてみると思いつくのは 「仕事で疲れてた」 「人生に疲れてた」 この2つ。 おっさんともなると、人生の諸問題がいろいろ降りかかってきてね…(遠い目) 朝8時。レースの制限時間を迎える 朝方のゴールゲートは、がらんとしていた。 最終ランナーは7:30頃にゴール。 観客はほとんどおらず。まあ寝てるよね。 荷物をまとめてホテルを出て、バス停へ。 ベンチに座って、ぼーっと待っていると、 「コスチューム着て走ってたでしょ?完走した?」 10歳くらい年上の男性に話しかけられ、 そこからいろいろとおしゃべり。 下記、会話内容の抜粋です。 ・私がリタイアしたエイドの次の関門(21:30)に5分前に到着し、すぐ出発して、そのあとも一切寝ずに進み続けて7時過ぎに完走した(すごい!) ・去年もマデイラを走ってリタイアしていたから、今年はなんとしても完走したかった。去年は天気が悪くて、とても完走できる気がしなかった。今年は(日中は)楽しかった。 ・深夜に通った区間は道幅が狭くて風が強くて大変、というか怖かった。景色のいい場所なんだろうけど… ・深夜はコースを引き返してリタイアしようとする選手と何人もすれ違った。 ・(私が眠くてレース中に寝まくった、という話を聞いて)それなら進まなくて正解。道が狭いから、ふらふらしてると滑落する。 ・UTWTのレースをよく走ってる。UTWTに加盟しているレースは運営がちゃんとしてるから安心して走れる。 ・IstriaとLavaredoがオススメ。マデイラやグランカナリアもそうだけど、Istriaも現地の人の暮らしぶりや雰囲気が感じられるので、走っていて楽しい。Lavaredoは景色が素晴らしい。7月開催だけど暑くなかった。抽選だから、興味あったらとりあえず応募しておいて、当たったら行ってみたら? ・去年UTMFを走ったけど、雨で残念だった…。また日本に行くことがあれば北海道にも行ってみたい。(来年は4月だからたぶん晴れるよ!また来てね!と勧めておきました。それにしても「HOKKAIDO」ってブランド力あるんだな…) ・ところで、なんであんな格好で走ってるんだ? おしゃべりしているとバスがやってくる。 空港にはすぐ着き、午後便でマデイラを発った。 また来よう! <レースのまとめ>
■スケジュール 水曜 昼に成田発→ローマ→ 木曜 →マドリード→リスボン→マデイラ着 金曜 受付。21:30にバスでスタート地点へ移動 土曜 0時レーススタート 日曜 朝8時レース終了。午後にマデイラ発 月曜 移動(ロングトランジット) 火曜 成田着 今回は平日5日間の休みを利用。 便を選べば、月曜中には帰国できます。 ■宿泊先 「Hotel Dom Pedro Madeira」 受付&ゴール会場からすぐ近くでオススメです。 短所は部屋でWi-Fiを使えないことくらい。 Expediaやbooking.comで予約できます。 早めに満室になりますので予約はお早めに。 ■費用 ・参加費(パスタパーティ込) : 1.1万円(98ユーロ) ・航空券(成田⇔マドリード): 3.5万円 (マドリード⇔マデイラ): 2.2万円 ・移動 : 空港→Machico(タクシー) :8ユーロ Machico→空港(バス):1.3ユーロ ・観光: Machico⇔Funchal(バス):6.7ユーロ Funchal⇔Cabo Girao(バス):5.5ユーロ ・宿泊 : 1.6万円(シングル、ツイン1泊ずつ) 合計:約8.7万円 なんとトータルで10万円以下! 安い! 参加費が良心的価格なのと、今回は航空券が安かった。 アリタリアのセール&サプライスのクーポンで 激安の航空券をゲットできたのが大きい。 ヨーロッパまで3万円台ってありえない。 こんな価格では2度と予約できないだろうな… 例えばサロマ湖ウルトラを走るとして、今、 羽田⇔紋別を予約しようとすると5.2万円かかる。 東京からマデイラまで約12000km、 東京から紋別まで約1000km。 距離が12倍違うのに、航空券価格はほぼ同じ。 なんで国内線はこんな高いんだ…? おかしい! ※パスタパーティについて 木曜夜に開催されます(3ユーロ)。 レース直前の金曜夜ではないので注意。 せっかくチケット買ったのに、マデイラに着いたのが 木曜夜遅くだったので行けなかった… ■交通 1.飛行機 マデイラへはマドリードかバルセロナまで行ってから、ポルトガル航空に乗り換えるのがいいです。 スペインへは中東系(カタール航空とか)のセールで6万円台では買えるはず。5万円台もたまにあります。 スペインからマデイラへのポルトガル航空は、常に2~3万円台で買えます。セールは特にやってないみたい。 ポルトガル航空は、預け荷物が予約に含まれているか、確認した方がいいです。 私は、預け荷物が予約に含まれていないことに、カウンターで言われて気づきました(35ユーロ払うことに…)。 どうせ払うなら、予約時か、予約後にWEBで事前に手続きしたほうが(たぶん)安いです。 ※Priority Passを持ってる方向け マドリード空港のターミナル3にある「Sala VIP Puerta Del Sol」ラウンジは、WEBサイトではシャワーないことになってますが、シャワーブースがあって使えました(無料)。 2.バス Machicoから空港やFunchalに行くバス会社はSAM。 時刻表はHP参照。アプリのほうが調べやすいかも。 3.タクシー 車体が黄色いタクシーはメーターついてて、 ぼったくられなそう(たぶん)。 ■レースについて ・(特に前半の)上りの斜度が急。覚悟必要。 ・とは言っても斜度が急な所とほぼフラットな部分がミックスされているので、ほぼフラットな部分を走るとタイムが縮まります。私は「おぉ、ここは楽チンだな♪」とチンタラ歩き続けたので貯金を増やせなかった…。反省。 ・制限時間ギリのランナーは44→60kmのロング区間は水を多めに持ちましょう。 ・気温は程よいです。仮装しなければ問題なし。ただ、雪国などの気温低めの地域にお住まいの方は暑熱順化用のレースを1ヶ月前くらいに走っておくと良いかも。 ・コースフラグはたくさんあって、一切迷わずロストもゼロ。安心。レユニオンもあれくらいフラグあるといいんだけどな… ・下りの路面は走りやすくはないけど荒れてもいない。中難度。 ・2日目の夜は霧が濃かった。濃霧だとヘッドライトが乱反射するかも。 ・エイドの食事が充実してる。特にフルーツ多い。食べランナーにはとてもオススメ! ・トランス・グランカナリアよりも完走難易度は高い。斜度がキツイので。UTWTのレースをいろいろ走りたい方は、先にグランカナリアを走ったほうがいいかも(難易度的に)。 ・完走率は75%(785人中590人完走)。UTWTの中では完走難易度高めのレースだと思ったけど、完走率が低いわけでもない。シリアスランナーが参戦してる印象。 ■マデイラに向いてる方 脚力あるランナーにオススメの大会です。 具体的にはトップの1.5倍以内の時間で走れる人。 トランスグランカナリアもそうだけど、深夜スタートの30時間くらいのレースだと遅い人は無駄に夜を2回体験することになる。でも早い人は2回目の夜の前にゴールできるし、なにより明るい日中にたくさんの景色を見れます。お得。 UTMFやUTMBだと、トップの1.5倍くらいの時間で走るランナーは深夜にゴールすることなるので、個人的には「観客がたくさんいる明るい時間にゴールしたほうが良くない?」などと思ったりするのですが、このレースは早くゴールできたほうが観客も多いですし、いいです。 ぜひ日没までのゴールを目標に走ってみてください。 20:30頃に夜になるので、目標タイムは20.5時間。 これは1位のタイム(13時間強)のだいたい1.5倍です。 ■次回のマデイラに向けて(自分用) 海外までレースに行くなら、 完走うんぬんよりも、見るべき景色を見ておきたい。 トランスグランカナリアだと、たぶん 「ヌブロ岩(80km手前)」 だと思うので、そこは完走ギリギリのペースでも 日没前に通るので問題ない(私も見れた)。 だけどマデイラの絶景ポイントは、 「Areeiro Step(写真)」 という場所で76kmのエイドの近くにある。 エイドの手前にあるのか奥なのかわからないけど、私のように制限時間ギリギリで完走を目指す脚力だと、そこを22時頃に通過することになり、景色が見れない。 なので次にマデイラに来るのは、 そこを日没前に通過できる脚力がついたときにしよう。 そのくらいのペースなら制限時間に余裕があるので、 2回目の夜に仮眠をとりながらゴールに行けばいい。 オラ、もっと強くなって、マデイラに帰ってくる! (10年後くらいか…?) こんなところですかね。 このレース、日本人がほとんどいなかったんですけど 景色もとても良いですしオススメのレースです。 レース運営も過去に走った海外大会の中で一番良かった。 今回の旅をまとめると、 「慌ただしい仕事の合間を縫って海外まで仮装で走りに行ったのに、山中で昼寝を繰り返してリタイア」 という感じ。 一体、マデイラまで何しに行ったんだろうか… 「人生の方向性」とか「生きる意味」とか、 帰りの機内で考えたよね。 オレは… なにか大きく道を誤っているのではないか… レースから帰国後も膝の痛みはしばらく続いたんですが、今は治りました。 日々、練習に勤しむシリアスランナーだと、 「よし! 痛み引いた! 走るぞ!」 って走り出して、痛みがぶり返したりしがちだけど、 幸か不幸か、私はレース以外は走らないランナー。 なのでそういう心配はないのです! ※だから脚力がUPせずリタイアを繰り返してるんだけど、それはまた別のお話☆ 次の岩手ウルトラまで静養しまーす。 < 戻る |
by おすもーさん
<海外レース>
Madeira(マデイラ) 4K Endurance Trail(逆トルデジアン) Andorra(アンドラ) HK168(香港) Spartathlon(スパルタスロン) UTMB 2015 Trans Gran Canaria Grand Raid Reunion Mt. Kinabalu Climbathon UTMB 2014 The Sahara Race(4deserts) <国内トレイル・Long> 上州武尊山スカイビュー 信越五岳 Ultra Trail Mt.FUJI(UTMF) OSJおんたけウルトラ <国内トレイル・Short> 立山登山マラニック 富士登山競走(山頂)2017 房総丘陵・養老渓谷 2017 鋸山ラウンド 八重山トレイル OSJ奥久慈トレイル 富士登山競走(山頂)2015 TJARトレーニングキャンプ 富士登山競走(山頂)2014 NASUロング スパトレイル 外秩父トレイル 神流マウンテンラン 美ヶ原 2013 富士登山競走(5合目) 伊豆トレイルジャーニー 鋸山 2012 玉川トレイル in しずおか 武尊山スカイビュー50k 美ヶ原 2012 RUN & BIKE in NOZAWA TOKYO成木の森 青梅高水山 スノーシューレース in 水上 房総丘陵トレイル スノーシューレース in 妙高 おんじゅくトレイルラン 高尾山天狗トレイル 長瀞アルプス <国内ロード・Long> 萩往還マラニック(250km) さくら道国際ネイチャー クレージーラン(沖縄一周) 萩往還マラニック(140km) T.O.F.R.(沖縄一周) <国内ロード・Middle> いわて銀河ウルトラ 奥熊野いだ天ウルトラ NAGOURAマラソン 隠岐の島ウルトラ くびき野ウルトラ 飛騨高山ウルトラ 能登半島すずウルトラ 秩父札所めぐりウルトラ 野辺山ウルトラ 2013 富士五湖(112km) 2013 伊豆大島ウルトラ 丹後ウルトラ 野辺山ウルトラ 2012 富士五湖(112km) 2012 <国内ロード・Short> 館山若潮マラソン 2017 佐倉朝日健康マラソン 伊豆大島一周マラソン 2015 伊豆大島一周マラソン 2014 谷川真理ハーフ 2014 谷川真理ハーフ 2013 富士山マラソン 谷川真理ハーフ 2012 多摩川チャレンジ <トライアスロン> バラモンキング(Long) 館山わかしお(Short) 横浜シーサイド(Sprint) Archives
11月 2017
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