しっかり腹ごしらえ (4KVDA編を最初から読む方はこちら) 19:30に目が覚める。 4時間寝る計画だったのに、まだ3時間しか経ってない。 でも、ぱっちり目が覚めてしまい、もう眠れなそう。 眠れなくても、ベッドでゴロゴロしてようかと思ったが 今、必要なのは体の休息よりも脳の休息。 眠れないのなら意味がない。起きることにする。 いくら睡眠不足&疲れてるとはいえ、まだ日中なので、体が熟睡モードにならなかったようだ。 着替えてから、再び食事。 たしかBさんと、おしゃべりした気がする。 出発前に水を補充。 グローブを外して、アミノバイタルクエン酸の粉を ボトルに入れてるときに、写真のリクエストをされる。 で、写真を撮られたあと、 ボトルのふたを閉じて、建物を出る。 この時、テーブルにグローブを置いたままだった。 今日は最後に2000m一気に下る。まず5kmの上り ベースキャンプを20時半に出発。 ちょうど真っ暗になったところ。 2012年に出場したサハラレースでは最終日の前日が「オーバーナイト」という位置づけで距離が長かった。 今日はまさにその「オーバーナイト」と言える。 サハラでは20時頃にはテントに着いてしまったので 「夜を超えた」感じがしなかった。 しかし今回は夜をしっかり堪能することになる。 たぶん今日を乗り切れれば完走できる。 もっと言えば、 明るくなればどうにかなるので、今夜が山田。 ベースキャンプから2kmくらい進んだところで グローブをベースキャンプに置き忘れたことに気づく。 やってしまった... これから夜を超えるというのに。 しばらく進んでいると、やはり手が寒い。 そこで衣装の袖の中に手を入れ、萌え袖状態にする。 多少はマシになる。 仮装していて良かった! 22時半頃に250km地点の「Loo」に到着。 こんな夜更けだというのに、エイドの手前で男性陣が 打楽器などをジャカジャカ鳴らして歓迎してくれた。 やって来る選手達すべてにこれをやってくれてると思うと感謝しかない。眠い選手も元気が出ることだろう。 スタッフ 「名前は?」 私 「Mr.Sumo !」 スタッフ「Oh ! You are No1!」 そんな会話をしながらエイドに到着。 女性陣が「We are the champions」の替え歌で 名前を呼んで歌ってくれた。うれしい! 小屋の中に入り、温かい飲み物とビスケットを食べる。 グローブを紛失していたので、手を覆えるようなビニル袋がないかスタッフに聞いてみる すると薄手のゴム手袋をくれた。こりゃいい! これを2重で装着。 蒸れるけど、寒さはこれで防げるはず。 峠を越える10km ゴールまであと100km。 まだまだ長いが、ゴールが近づいてきている感がある。 この上りはコースにフラグの数が少なく、 道があっているのか、何度も不安になった。 基本的に一本道の上りなのでロストすることはなく。 相変わらず歌いながら上る。 24時頃に標高2370mの「Col Lasoney」に到着。 このとき、かなり体が冷えてしまっていた。 ちなみに、このとき着ていたのは、 力士の衣装とfinetrackパワーメッシュの2枚のみ。 ビニルハウスに入れさせてもらい、暖を取る。 暖房が効いていて、とても温かい。 ラジオがかかっていて、 自分が聞いているのと同じ番組が流れていた。 この寒い山頂で夜通し、1人でスタッフを やってくれていることを思うと、本当に頭が下がる。 このハウスで5分くらい暖を取って、体を芯から温め、 衣装のお腹に温かい空気をたっぷり充填。 寒いときは、お相撲さんの衣装が威力を発揮する。 あとは衣装内の空気が冷えきる前に 下りを走って、自分で発熱すれば問題ないだろう。 そして下り始める。 相変わらずフラグが少なく、コース探しに四苦八苦。 上りのときは1本道だったが、下りは岩場で、 行こうと思えばどの岩でも下っていける。 なので、フラグを見つけてから進まないと すぐロストしてしまう。 フラグに着いてから、次のフラグを探しても どこにも見当たらないことも、しばしば。 こういうときは仕方ないので とりあえず勘で下っていくしかない。 10mくらい進んでみて、また周りを見渡し、 フラグが見つからなければ間違い。 一旦、元のフラグまで戻ってから また勘で別の岩のほうに下っていく。 その繰り返し。時間かかる! 下りなのに全く走れず、悪戦苦闘していると Gさんに追いつく。 周りをキョロキョロと見渡している。 ここも次のフラグが見えない場所だった。 このときは勘で下った先で、次のフラグが見つかった。 一発で正解! 遥か彼方先にポツンと小さな明かりが見えていたので 「あれがエイドじゃないですかね。頑張りましょ!」 と声をかけ、先行して下っていく。 岩場が終わって、わかりやすい道になったときに ホッとしたことをよく覚えている。 小屋の手前に焚き火が見える ずっとこの小屋の明かりを目指して下ってきた。 しかし残念ながら、ここはエイドではなかった。 またいつものように、しばらくエイドに着かないパターンかと思いながら通過。 そしたら、そこからすぐがエイドだった。珍しい 260km地点のエイド「Niel」に1時半に到着。 奥のテーブルにFさんがいることに気づく。 声をかけようとしたが、寝ていたのでやめる。 ベンチでコーヒー飲みながらビスケットを食べていると Fさんが起きてきて、そのまま出発していった。 すごい眠そうだったけど大丈夫だろうか... いや、人のことを気にかけている場合ではない。 自分も計画通り寝てないから、 このあと眠くなるかもしれない。 そうなりませんように... Gさんと入れ違いでエイドを出発。 6kmの上り。さほどキツそうには見えないが... 上り始める。 前後に選手は見えず、暗闇を進んでいると・・ ついに眠くなる。 眠くなったのは、このレースで初めて。 やはりGressoneyで計画通り寝れなかったせいか。 いや、平均3.5時間の睡眠なのに 今まで眠くならなかったほうが奇跡なのだ。 みんな、眠気をこらえて進んでいる。 まだ眠気は弱いし、夜明けまであと5時間だ。 なんとかして耐えよう。 まずはエスタロンモカを飲み、 ラジオの音量を大きくする。 それでも眠かったらブラックガムを追加するのだ。 それほどの眠さではないので ふらつくことなく足を止めずに上っていく。 そして、てくてく上っていくとFさんに追いつく。 私よりもだいぶ眠そうだ。足取りが重い。 そこから私が前になって2人で上っていく。 しゃべっていれば眠くないかと思い、 あれこれ話し続ける。 こんなことを話した。 1)完走賞は何か 「完走賞が入ってる箱にサイズが書いてあったんだって。だから、たぶん服じゃない?」 「やっぱりトルデジアンみたいなベストかー」 「ベストって使わないんだよね... 万年筆みたいなよく使うものだと、 使う度にレースのこと思い出せて良くないですか?」 「今みたいな眠い夜を思い出すかもしれないね(笑)」 2)今、何を食べたいか 「肉、食いたい」 「3日目午後(Ponteille)に食べた肉、うまかった!」 「ああいうの、また食いたいね」 「漫画に出てくるような骨付き肉にかぶりつきたい!」 3)UTMFについての見解 お互いに完走経験あり。 詳細については、伏せます… 4)完走できるか 「このあとリタイアするとしたらケガしかないですね」 「いや、寝坊もあるよ」 「あぁ、そうか...。気づかないうちにアラームを 反射で止めて、寝続けちゃう可能性はありますね」 5)愚痴 「夜に山登っても、景色見れないからつまんない」 「ホント、上るなら明るいときに限りますよね」 ナイトランを2人でディスりあう... 他愛もないことをつらつらと話しながら 遅いながらも足は止めずにゆるゆると上り続ける。 しかし、エイドらしき小屋が見えてこない。 というか明かりすら見えてこない。 途中、Fさんが遠くから発電機の音がすることに気づく 目を凝らすと、音がするほうに何か見えるけど、 あれがエイドなのか、今ひとつ確信が持てない。 夜だから小屋の明かりを消してるのだろうか。 それにしても暗すぎる。 しかもまだ結構遠いぞ... Fさんと話しているおかげで眠気はそれほどでもない。 でも次のエイドにベッドがあれば寝ようと決める。 時間には余裕がある。 暗闇をこれ以上進むのは、まっぴらゴメンだ。 明るくなってから元気に進めばいい。 依然、Fさんのほうが眠そうにしている。 「あれ、さっき、ここ通らなかったっけ...?」 というセリフを4回くらいFさんから聞いた。 これは眠い人の典型的な禁断症状。 それに比べれば、だいぶマシな私が話さねばと思い、 とりとめもない話をし続ける。 上りの斜度がゆるくなり、 山を左側から、ぐるーっと回り込んでいく。 発電機の音のする建物が見えなくなる。 やっぱりあそこはエイドじゃないのか… 足を止めずに進んでいるのに、 いつまでたっても着かない。 メンタル的にかなりへこんでいると、 発電機の小屋が下に見えてくる。 小さな明かりは見えるが、 近づくまでエイドなのか、よくわからなかった。 スタッフらしき人を小屋の前に発見して、 ようやくエイドだと確信する。 266km地点の「Col della Vecchia」に5:20到着 前のエイドから4時間弱。長かった... エイドの間隔は3時間なら大丈夫だけど、 4時間だとつらい。夜だとなおさら。 ベンチで2人の海外選手が寒そうに座っている。 小屋の中で眠れるのかどうか探してみる。 しかし荷物置き場しか見当たらない。 (これはベンチで寝るしかないか...) そう思いながら、スタッフに「寝たい」と伝えると、 小屋の裏手のほうに案内される。 寝る場所があるみたい...! 別のプレハブ小屋の中に、 10人くらいが寝れるスペースがあった。 何時間寝るのか聞かれたので、「1時間」と伝える。 アンドラのときのような致命的な眠さではないから 6:30になって明るくなれば大丈夫だろう。 寒いので衣装を着たまま毛布にくるまり、 耳栓をして寝る。 未明の山。いい眺め! 6:30に起きて外に出ると、すっかり明るくなっていた。 眠気はとれたし夜も越えた。 あとは進むだけ! 小屋のベンチに、F・G・Hさんがいた。 皆で焚き火にあたって暖を取る。 Hさんはたぶん起きてきたところのはずなのに すごく眠そうにしている。 「今日、レースで初めて眠くなりましたよ」 と話しかけたら、 「えっ、初めてなの...?」 と驚いていた。 みんな、ここまで眠気に耐えて来てるんだよね。 冷静に考えて、 6日目にして初めて眠くなるというのは上出来だ。 普通の生活でも平均3.5時間の睡眠だったら ふらふらしてるはず。 アンドラの失敗をうまく活かせている気がする。 コーヒーを飲んで体を温めて、 衣装のお腹に焚き火の暖かい空気を充填。 6:50にエイドを出発。 スタッフに挨拶したら、かつらのちょんまげ触られた。 さあ行こう。もうすぐ日の出だ 小さめの峠超える4kmの区間 明るければこういう道は嫌いじゃない。というか好き 遠くの山に朝日が当たる 元々レースに関係なく、登山者のために 岩に黄色い矢印がペイントされている。 でも、夜はこの矢印が見えづらいんだよね… 日中なら矢印を難なく見つけられるので 迷わずに進める。 上っていく。前には誰もいない 明るくなってきた 7:40頃に標高2184mのCol della Vecchiaに到着 マラトラ峠みたいに両側の岩が迫ってる間を抜ける。 「峠を超えたぞ!」 という達成感を感じられるし、超えるときに向こう側の景色が一気に広がるから、こういうの好き! うしろを振り返ってから、 峠を越える。景色ドーン! 少し下って、 8時半頃に270km地点のエイド「Lago Chiaro」に到着 前のエイドから2時間。早く感じる。 温かいスープがあった。あったまる~ 美味しいのでおかわり。 近くでハムを焼いていた。 深夜にFさんと上っているときに、 「肉、食いたい...」 と話していたところでの登場だったので感激! もうこれがね、ウマすぎる! 食べまくった。 食事をしているとFさんがやってくる。 「肉ありますよ!」 と教えたら喜んでいた。 このエイドには30分くらい滞在。 のんびり食事して、気分転換できた。 またひとつ峠を越える5km あの光ってる所に行くのか 気をつけないと、上りでは心拍数があがって 息切れすることが多い。 けれど、何日目からか忘れたけど、 心拍数を上げずにスルスルと登れるようになった。 普段まったく走る練習をしない私としては、こういう長距離レースだと前半がトレーニングになって、後半に体が順応してくる感じがある。 これがいつもできるようになるといいんだけど。 ピークだ! 9時半頃に標高2350mの「Col du Marmontana」に到着 バッグをおろして、座って一休み。 下ろう 日陰で冷えた体が、陽射しで温まってちょうどいい 廃小屋の横を通過 牛さん、おはよー 「来年はポケモンの格好をして走るよ!」 と言ってた海外選手がいた。ピカチュウかな...? レース中に同様のことを言ってたランナーが数人いた。 来年、このレースを仮装で走るランナーが たくさんいるのを想像すると、ちょっと笑える。 暑くなってきた エイドついた~。湖に山が映り込んでる スタッフが小屋の外にたくさんいるぞ...? 11時頃に275km地点の「Rifugio Mont Mars」に到着。 小屋の前でたくさんのスタッフが出迎えてくれた。 小屋の外で、女将さんと大女将と写真を撮る。 小屋の中に入っても拍手で迎えてくれた。 清潔感のあるキレイな小屋だった。 いつかまた泊まりに来たい。 急な階段を上ってトイレで顔を洗ってから トマトパスタとスープをいただく。 そして、もちろんビール! しあわせ~ 出発するときも写真大会に。またね! 最後に急な上りがある9km。次はコーダ小屋だ 湖そばの道を戻って、コースに復帰。 Fさん・Gさんがちょうどやってくるところだった。 「ビール飲めますよ! 飲むしかない!!」 と声をかける。 しばらく上ったり下ったりを繰り返す 池がある。ダムかな? ひー、暑いー 浮き岩の上り開始 水場で顔洗っていると、高齢のランナーに抜かれる 頂上のほうは雲がすごいな... 池の横を通過 段々と斜度が上がっていく さっき通った池を下に見ながら石段を上る。キツイ... 上に人がいる。あそこが多分ピークだ。頑張れ、オレ! あと少し! 15時に標高2240mの「Colle Sella」に到着 うしろを振り返る。よく上ってきたわー 頂上がコーダ小屋なのかと思ったら違った。下っていく コーダ小屋だ! 横一列に並んで、みんなカメラ構えてる 着くなり、そのままフォトタイムに。 しばらくポーズとりっぱなし。 お腹に赤ちゃんいるのか?って笑われた。 トイレで顔洗ってから、ナッツをボリボリ食べる。 周囲は完全にガスっていて、動いていないと肌寒い。 ボトルにクエン酸の粉を入れていると、隣りにいた選手が「それ、くれない?」と話しかけてくる。 残り1つだったけど「まあいいか」と思いプレゼント。 代わりにパワーバーみたいなのをもらった。物々交換。 ここから長い下りなので、エアサロンパスをかけて、 上りで疲れた足を冷やしておく。 5km下る 15:40に出発。すっごいガスってる... 晴れていれば、いい景色なんだろうけど。 フラグも見つけづらい。ロストに気をつけないと… 見てください、この白さ! あ、右手から霧が晴れてきた おー、どんどん霧が晴れてきた。いいぞ! ここを右折すると、 景色が見える! やっぱり、こうでなくっちゃね エアサロンパスが効いてるうちに、 ずんずん下る 標高下がるにつれて今度は暑くなってきた 中国の男性カメラマンに抜かれる。 カメラ抱えながら、ランナーに合わせてあちこち飛び回らなきゃいけないんだからカメラマンも大変だ。 ロードが見えた。そろそろエイドか...? 17時に291kmの「Sassa(Etoile du berger)」に到着。 カウベルを鳴らして迎えてくれた。 エイドに着いて、選手やスタッフと次々ハイタッチ。 これいいね。テンション上がる! もちろんビール。うまい! ってことで、ビールおかわり! さらに8km下る 現地の住民に挨拶する。 不思議なものを見るような目をされていた。 こういう所で静かに暮らすのにちょっと憧れる。 家々の間を抜けて、 トレイルに入る 日陰だ。涼しいぞー 左手に町を発見 長い石段を上っていって、 19時前に297km地点のエイド「Perloz」に到着。 左手で鐘を鳴らして迎えてくれた。 このエイドまでいい感じに下ってきて、 テンション高い状態で到着。 このままの勢いで行きたいので、 コーラを一気に3杯飲んで、水を補充してすぐ出発。 滞在時間1分くらい。 このレースで一番短い滞在時間だった。 この時、気持ちはもうベースキャンプに行っていた。 早く着いて、寝たい! 6km弱下る 短い滞在時間で出発したのはいいんだけど 勢いあまってサングラスを置いてきてしまった。 それに気づくこともないまま進んでいると、 スタッフが走って持ってきてくれた。 Thanks ! 夕暮れの道を下っていく。 フラットは早歩き、下りは絶対に走る。 ルールを決めてピッチをあげる。 4時間以上ずーーーっと下っている。 土ではなく硬い路面が多いので、 膝周りの筋肉が疲れているのを感じる。 膝を痛めてる人にはきついだろうな… 下りは大腿四頭筋の痛みがキツいので、大きい段差の階段では横向きのカニさん歩きで下っていく。 このレースでカニさん下りをかなりマスターした。 右手に街が見えてきた こんなところもコースになっている 街におりて、さらに進んで、下りきった先の右側に テントがあった。 応援もたくさんいて、スタッフが歓待してくれるので、 ここがベースキャンプかと思った。 テントでイスに座ってドリンク飲みながら、 ドロップバッグを持ってきてもらうのを待つ。 しかし何も変化がなく まだ先があることに気づき、慌てて出発。 休むのはベースキャンプに着いてからだ。 国道脇の歩道をひたすら早歩き。
ここでDさんに追いつく。 (あれ…?) と思った。 前のエイドで入れ違ってるから、 6時間くらい差があったはず。 声をかけると渋い顔をしている。 膝を痛めてまったく下りを走れないそうだ。 このままだと明日のゴールに間に合わないから ベースキャンプでもほぼ寝ずに出発するそう。 それは大変だ... これまで自分は大きなケガをすることなく来れている。 足裏にマメはなく、関節もどこも痛くない。 筋肉痛はあるにはあるが、 大きい段差以外は下りを走れるレベル。 初日に右足首を軽く痛めたけど、 初日夜にテーピング2重にしてからは痛くない。 レース中にケガをするかしないかは、 ある種、運任せのようなところがある。 そういう意味で、これだけの長距離を ケガなく来れているのは恵まれてると感じる。 303km地点の「DONNAS」に20時前に到着。 制限時間まで5時間の貯金。減ってしまった。 まず今夜の睡眠時間を考える。 昨日は3時間の睡眠で、深夜に睡魔に襲われたので できれば4時間寝たい。 でも最終日にどんなトラブルがあるかわからないので ある程度は貯金を持って出発したい。 貯金が1時間だけだと、ちょっと心もとない。 2時間あればトラブルが起きてもリカバリーできる。 そうすると1時に出発する必要がある。 出発準備に1時間はかかるから 24時には起きないといけない。 これから寝ると、 睡眠時間は3時間ということになる。 3時間睡眠で貯金2時間で出発するか、 4時間睡眠で貯金1時間で出発するか。 考えた結果、 ”もう最後なんだ。 眠くなっても乗り越えてみせる” と思えたので3時間睡眠にする。 食事テーブルにCさんがいた。 眠そうだったが、もう出発するようだ。早い! もうレース中に会うことはなさそうなので 「セレモニーで会いましょう!」と声をかける。 ボディーペーパーで体を拭いて、ある程度さっぱりしたあと、上の階のベッドルームへ。 21時に寝る。 zzz 計画通り24時に起きる。 さすがにぐっすり眠れた。 眠くない。よし、行こう! 周りを見渡すと、ベッドが満員になっていた。 みんな死んだように寝ている。 着替えてから、下におりて パスタを食べながら出発準備をする。 このとき、ドロップバッグの中に入っていた、 THETAを持っていくのを忘れた。 最終日に余裕があれば持っていこうと思っていて、 気づいていれば持っていく余裕はあったのに。残念。 バイキングの食事をピックアップしていると、3日目のベースキャンプと4日目のエイドですれ違った日本選手と会う。 今、着いたところのようだ。 詳しく話を聞いてないので推測になるけど、 ここまで相当しんどかったことを伺わせる表情だった。 もうなんと表現したらいいのかわからないような表情。 明らかにどこかトラブルを抱えている。 こういうとき、 「頑張りましょう!」 と気楽に声をかけるのは避けたい。 言われなくても頑張るだろうし、 もうすでに十分頑張っているのがわかる。 「笑顔でコーニュで会いましょう!」 これが正しいのかはわからないが、そう声をかけた。 計画通り、ベースキャンプを1時に出発。 最後の夜が始まる。 |
by おすもーさん
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11月 2017
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